ティファニーが名付けたツァボライト。デマントイドとの違いとは?

ツァボライト

深い緑色と透き通った透明感のある宝石ツァボライト。

ティファニー社が名づけ親となり、世界で一躍有名になったツァボライト。

その美しい緑色の魅力や原石の特徴から、石言葉や価値までを知っておきましょう。

ツァボライトとは

ツァボライト
ツァボライトはガーネットの一種、グロッシュラーガーネットのひとつです。

グロッシュラーガーネットの中で、透明感のあるエメラルドに似た緑色のものが「ツァボライト」です。

ただ、「ツァボライト」は別名(通称名)となるため、鑑別書にも、

※別名(または通称)「ツァボライト」と呼ばれています。

のような形で記載されます。

正式な宝石名としては、グリーングロッシュラーガーネットですが、グリーンガーネットと呼ばれることもあるそうです。

ツァボライトの性質

結晶系等軸晶系
化学組成カルシウム・アルミニウム珪酸塩
硬度7
比重3.49
屈折率1.69-1.73
複屈折率
光沢ガラス状

ツァボライトの特徴

前述もしていますが、ツァボライトは透明感のあるエメラルドに似た緑色が特徴的な宝石です。
美しい色の要因はクロムとバナジウムによるもの。

加熱やオイル含浸などの人工処理を施す必要がなく、天然の美しい緑色をしています。

ツァボライトの原石

原石は透明な等軸晶系の結晶です。

主に菱形12面体の結晶をつくるといわれていますが、粒状や塊状で産出されることもあるそうです。

何カラットもある大きな結晶は稀ですが、2006年には925カラットという巨大な原石が発見されています。

ツァボライトの石言葉や意味

ツァボライトは5月30日の誕生石です。

石言葉は真実、勝利、友愛、知恵、導きなど。

ツァボライトの歴史

1967年にイギリスの宝石・鉱物学者であるキャンベル・ブリッジズがタンザニアの北東地域にある山でグリーン・グロッシュラー鉱山を発見します。

透明感が高く鮮やかな緑色をした原石は、宝石バイヤー達の興味を集めますが、海外に輸出することはタンザニア政府によって禁じられていました。

ブリッジズ氏は、鉱山がケニアに繋がっていると確信します。苦労を重ねた結果ついに結晶を発見し、見事採掘の許可を得ることになったのです。

しかし、当時この緑色の結晶はまだ鉱物学者などの専門家のみに知られている宝石でした。

ティファニーとの関係

影の存在だった緑色の宝石ですが、1974年になるとティファニー社が大々的な広告を打ち出し、一気に世界中の注目を浴びることになったといいます。

「ツァボライト」という名前もケニアとタンザニアの国境にある「ツァボ東国立公園」に敬意を表して、ティファニー社の当時の社長であったヘンリー・プラット卿によって命名されました。

デマントイドとの違い

デマントイドガーネット ルース

※画像はデマントイドガーネット

ガーネットには赤・ピンク・黄・橙・緑などさまざまな色の種類があり、緑色のものはグロッシュラー、アンドラダイト、ウバロバイトの中に多く見られます。またバイカラーのツァボライト(バイカラーツァボライト)が産出されることもあります。

ツァボライトはグロッシュラーに属し、デマントイドはアンドラダイトに属します。

アンドラダイトはカルシウムと鉄の珪酸塩鉱物で、そこにクロムが含まれるとエメラルドグリーンに似たデマントイドになると考えられています。

デマントイドはダイヤモンドよりも分散率が高く、輝きが強いことが大きな特徴の一つです。
中には「ホーステイル」と呼ばれる内包物が含まれることもあり、それらは価値高く扱われています。

ツァボライトの価値

ツァボライト

ツァボライトはその色の美しさもあり、人気が高く、産出地が限られていることから産出量も多い方ではありません。

ガーネットの中では高価なものが多い宝石です。

まとめ

ツァボライト ルース

モース硬度が7でキラキラしたガラス光沢が眩しく輝くツァボライト。
ファセットカットにするとその美しさがより際立ちます。

深みのあるグリーンカラーは、見ているだけでとても癒されます。

ジュエリーとして身につけたり、ルースとしてコレクションするのもおすすめです!

リカラット編集部 監修