トルマリンインクォーツ(トルマリネイテッドクォーツ)とはどんな宝石?

トルマリンインクォーツ ルース

トルマリンインクォーツ(トルマリネイテッドクォーツ)は、内部に針状のトルマリンを含むクォーツです。

不思議な外観をしたこの宝石。一体どのように生成するのでしょうか?

こちらでは、トルマリンインクォーツについて知っておきたい情報をまとめてみました。

トルマリンについて

トルマリン ルース

トルマリンインクォーツのお話をする前に、まずは簡単にトルマリンについておさらいしたいと思います。

「トルマリン」は珪酸塩鉱物のグループ名で、大きく分けると以下のような5つの種類に分類されます。

①エルバイト

エルバイト 原石

ナトリウム、リチウム、アルミニウムが豊富な種類。
宝石として流通しているトルマリンの多くはこの種類です。

色は、緑、赤、ピンク、青、橙、黄、無色など多彩。

一つの宝石の中に複数色見られるものもあります。

②リディコータイト


カルシウム、リチウムとアルミニウムが多く含まれる種類。

複雑な三角形の成長累帯構造をもち色鮮やかで、エルバイトの次に宝石として出回っているものが多い種類です。

一つの結晶の中に緑、黄色、ピンクなど色んな色彩が見られるものもあります。

③ドラバイト

ドラバイト 原石

ナトリウム、マグネシウム、アルミニウムが豊富な種類。

宝石品質のものは少ないとされる種類です。

色は黄褐色~赤褐色のものが殆ど。稀に褐緑色のものが産出されることもあるそうです。

④ウバイト

ウバイト 原石
カルシウム、マグネシウム、アルミニウムが豊富。

ドラバイトと混合しながら産出されることも多く、クロムを含むクロムトルマリンや鉄を含むサバンナトルマリンなどもその一種です。

色は緑黒、茶黒、茶など。

⑤ショール

ショール 原石
が豊富な種類。

健康器具として使われることもあるそうです。

殆どが黒色

トルマリンインクォーツとは?

トルマリンインクォーツ ルース
冒頭でお話ししたとおり、トルマリンインクォーツ(トルマリネイテッドクォーツ)とはクォーツの中に針状のトルマリンの内包物を含有するものです。

無色や薄い茶色などの色がついたクォーツの中に黒や褐色のトルマリンが入っているものが多いように感じます。

産地

宝石品質のトルマリンインクォーツの主な産地として有名なのは、ブラジルのミナス・ジェライス州だといわれています。

名前の意味

クォーツの内部にトルマリンのインクルージョンを含むことから、この名前が付けられました。

トルマリンインクォーツ(Tourmaline in Quartz) ・・・トルマリンを含むクォーツ
トルマリネイテッドクォーツ(Tourmalinated Quartz)・・・トルマリンが加わったクォーツ

2つの異なる名前で呼ばれていますが、意味はほとんど同じですね。

トルマリンインクォーツの原石ってどんな形?

トルマリインクォーツ 原石
トルマリンインクォーツは、外側はクォーツですから、クォーツの原石と同じ形をしています。

結晶は六角柱状をしており、モース硬度は7
表面はガラス光沢を見せます。

クォーツであることから、花崗岩質のペグマタイトや熱水鉱床などで産出されるといわれています。

トルマリンインクォーツはどうしてできるの?

トルマリインクォーツ ルース
では、なぜこのような結晶ができると思いますか?

トルマリンクォーツが生成する過程を簡単に説明してみますね。

トルマリンインクォーツ(トルマリネイテッドクォーツ)は、高熱と高圧の下で生成されると考えられています。

ある時、地中にあったクォーツとトルマリン結晶が、高熱と高圧にさらされます。

そして、クォーツとトルマリンのふたつの結晶がお互いに溶け合って、混合されます。

その後、温度と圧力が低下することにより、クォーツとトルマリンが再び離別します。

しかし元のように2つには戻らず、クォーツの中にトルマリンが針状となって残される形で再結晶化するそうです。

こうして「トルマリンインクォーツ」の結晶が出来上がると考えられているそうです。

トルマリンインクォーツの種類

トルマリインクォーツ ルース
前述したとおり、トルマリンインクォーツとして流通しているのは、黒や褐色系のトルマリンを内包するものが多い印象です。

多くは上の「トルマリンについて」の項で説明した、⑤ショールという種類が多いそうです。

ブラックルチルと間違われブラックルチルインクォーツとして販売されることもあるそうですが、実際にはブラックルチルは存在せず、ほとんどはトルマリンだといわれています。

そして、ショールの次に多いのが③ドラバイトを含んだものだといわれています。

明るい褐色~黒色に近いものまであり、褐色がはっきりしているものは「ススキ入り水晶」という愛称で呼ばれることもあるそうです。

また、青色のエルバイトトルマリン(インディゴライト)を内包する種類も稀ですが産出されるといわれています。

非常に細かい針状のインディゴライトを含むため、無色透明のクォーツが全体的に青色に見えることからインディゴライトクォーツと呼ばれることもあるそうです。

トルマリンインクォーツのお手入れ方法

トルマリインクォーツ ルース

指で触れたり着用した後は、柔らかい布で軽く汚れを拭き取る程度で大丈夫です。

汚れが目立つようでしたら、中性洗剤を溶かしたぬるま湯で、優しく洗います

水で泡をきれいに落としたら、柔らかい布で拭き取り、しっかりと乾燥させます。

保管する際には個別の箱や袋に入れて置くことをおすすめします。

最後に

トルマリインクォーツ ペンダント

トルマリンインクォーツは、内包する針状トルマリンの太さや量によって、見た目がそれぞれ異なるのも魅力です。

原石やルースのままコレクションしたり、ジュエリーとして身につけたりなど、さまざまな楽しみ方ができそうですね。

リカラット編集部 監修