ダイヤモンドにも負けない、スフェーンの強い輝きのヒミツとは?

光りを反射して真夏の太陽のように眩しい光沢を発するスフェーン。ダイヤモンドよりも強力なファイアを放つ魅力的な宝石として、コレクターからの人気が高まっています。

一般的にはまだそれ程知名度が高くないとされるスフェーンですが、一体どんな宝石なのでしょうか。こちらでは、スフェーンの特徴や産地から色やファイアの特質、そして価値についてなどをまとめてみました!

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▶︎万華鏡のような美しさ!種類別4つのスフェーンの魅力

スフェーンの特徴

スフェーンは正式にはチタナイトという鉱物です。和名はチタン石またはくさび石と呼ばれています。

スフェーンという名前はギリシャ語の「sphenos(くさび)」という言葉を由来としています。原石の結晶が三角のくさび形をしていることから、このように名付けられたそうです。

ダイヤモンドより強いファイアを放つのが特徴的で、色の種類も豊富です。

硬度が5と比較的柔らかいため、宝石としてカットされることは稀でした。しかし最近、黄、緑、褐色のスフェーンがジュエリーに加工されることが出てきたためか、コレクターの注目度も上昇しているようです。

スフェーンの性質

結晶系単斜晶系
化学組成カルシウム・チタン・珪酸塩
硬度5-5.5
比重3.48-3.60
屈折率1.84-2.03
複屈折率0.120
光沢金剛光沢

スフェーンの産地

スフェーンの主な産地はブラジルとマダガスカルです。

ほかにも、オーストリア、カナダ、スイス、メキシコ、イタリア、ロシア、パキスタン、カナダ、米国、中国、ミャンマーなどで産出しています。

なおスフェーンの産地鑑別はできません

スフェーンのカラーバリエーション

スフェーンは黄色、褐色、赤色、緑色、灰色といった豊富なカラーバリエーションを呈する宝石です。

特に黄色や緑色のスフェーンは人気が高い種類ですが、これらの色は少量の鉄分を含むことに起因します。

スフェーンの原石は半透明から透明のものがありますが、透明のものは強い3色の多色性を示します。

さらに複屈折量が大きいことから、カットしたファセットの裏面が二重に見える効果を表します。

スフェーンのファイアについて

スフェーンは光の分散率が高く、ダイヤモンドよりも強い煌きを発します。

カットしたスフェーンを動かしてみると、外部から吸収した光を反射して、眩しいほどに強い光沢を発するのが特徴的です。

光りの分散が大きいことから、ファセットごとの色が黄色と緑など異なって見えるのもスフェーンの魅力です。

スフェーンの価値

前述した通り、スフェーンの正しい名称はチタナイトという鉱物名ですが、一般的には宝石名「スフェーン」で呼ばれています。

チタナイトはチタンを含有することから、黒味を帯びた原石が多く見られます。

わずかな鉄分を含有することで美しい緑や黄色を呈しますが、逆に鉄分が多すぎると黒や茶色の色味が濃くなります。

このため、実はジェムクオリティといえるスフェーンが産出されるのは大変稀なことです。
さらに硬度が5と低く、もろいため、宝石として加工するのは高い技術が必要となるのです。

産出量が少ないこととカットが困難なことから、宝石としてのスフェーンは貴重な存在であり、その分高い価値が付けられています。

まとめ

黄金色の輝きと豪華なファイアを見せるスフェーンは、最近コレクターの間で人気が上昇している宝石のひとつです。

ただ、柔らかい宝石なので、ジュエリーとして着用される場合には衝撃を与えないなど、取り扱いには十分注意してくださいね。

リカラット編集部 監修