淡い色合いが美しいスミソナイトの魅力とは?

まるでキャンディーのような温かみのある、やわらかな淡い色合いをしたスミソナイト

美しいカラーとユニークなフォルムで、コレクター人気も高い宝石だと聞きます。

どんな特徴があるのでしょうか?

スミソナイトの魅力を探ってまいりましょう♪

スミソナイトとは?

スミソナイトは、硬度がそれほど高くなく、ジュエリーにはあまり向かないとされますが、美しい色合いは見ているだけでも癒やされる気がします。

では早速鉱物としての基本情報から見ていきましょう♪

鉱物としての基本情報

英名スミソナイト
和名菱亜鉛鉱(りょうあえんこう)
分類 炭酸塩鉱物
結晶系 六方晶系、三方晶系
化学組成Zn[co₃]
モース硬度4~4.5
比重3.98~4.43
屈折率1.62~1.85

特徴

スミソナイトは亜鉛の炭酸塩鉱物で、カルサイト(方解石)グループに属する鉱物です。

かつては青銅や真鍮を作る際に必要な亜鉛をスミソナイトから得ていたのではないかと考えられているそうです。

今でも亜鉛の鉱石として使われているといいます。

モース硬度が4~4.5と低い上に結晶で採れるものが少ないためか、ジュエリーにはあまり向かない宝石とされます。

宝石品質の結晶はコレクター向けにファセットカットされることもあるそうですが、カボションカット彫刻を施してオーナメントに加工されることも多いようです。

宝石として市場に出回ることの少ないスミソナイトですが、実はカラーバリエーションが豊富で、無色、白、グレー、ピンク、黄色、青緑色、淡青色、オレンジ、褐色など色んな色があります。

色の違いは微量に含まれる元素の違いと考えられており、少量のカドミウム、コバルト、銅、マンガン、鉛に起因すると考えられています。

青緑色のものが最も価値が高いとされています。

産地

スミソナイトの主な産地の一つとして有名なのは、アメリカ合衆国、ニューメキシコ州にあるケリー鉱山

アメリカ合衆国では他にもアリゾナ州、コロラド州、ペンシルヴェニア州などで産出されるといいます。

またその他の産地としてはギリシア、メキシコ、オーストラリア、イタリア、ドイツ、ザンビア、イギリス、アルジェリア、フランス、ナミビアなど広域にわたります。

結晶の形で見つかることが少ないとされるスミソナイトですが、かつてナミビアのツメブ鉱山から長さ2cm以上の結晶が見つかったこともあるそうです。

名前の意味

スミソナイトの名前は、1832年、イギリスの鉱物学者ジェームズ・スミソンにちなんで名付けられたといわれています。

ジェームズ・スミソンはアメリカのスミソニアン協会創設のために遺贈したことでも有名な人物ですね。

実はスミソナイトは長い間「カラミン」という別の名前で呼ばれていたといわれています。

しかしこれはスミソナイトのことだけでなく、ヘミモルファイトとハイドロジンカイトも合わせた3つに対する名前だったそうで、この3つが別の鉱物であると発見したのがジェームズ・スミソンだったといわれています。

特にスミソナイトヘミモルファイトは外観も非常によく似ており、組み合わさった状態で産出されることもあるため見た目だけで区別することは困難だといいます。

二つの大きな違いの一つは、スミソナイトは塩酸をかけると発泡して溶けるのだそうです。

だからといってかける勇気はありませんが・・・

原石の形

スミソナイトの原石の形は湾曲した菱面体のものが多いといわれています。

稀に柱状の結晶を作ることもあるそうです。

形状もさまざまで、多くは溶けた蝋(ろう)のようにも見えるブドウ状、ほかにも鍾乳状、球状や中には骨皮石(ドライボーン)と呼ばれるハチの巣状の集合体を作ることもあるそうです。

亜鉛が含まれる酸化帯の鉱床炭酸塩の岩石の中二次鉱物として生成されます。

ちなみに二次鉱物とは、すでにある鉱物が水や空気と反応して別種に変わった鉱物のことをいいます。

ヘルモミファイト、マラカイト、アズライトなどを伴っていることが多いといわれています。

スミソナイトの歴史


スミソナイトは、古代から人気のあった宝石だといわれています。

産地であったギリシアでは、ギリシア神話のデバイ王(カドモス)がスミソナイトを気に入っていたという逸話から、「カドメイア(カドモスの石、またはカドモスの土)」と呼び親しんでいたそうです。

一方江戸時代の日本では「炉甘石(ろかんせき)」と呼び、粉末にして結膜炎の治療に使っていたとの記録が残っているそうです。

見て愛でるも良し、鉱石として使っても良しの宝石だったということでしょうか。

最後に


いかがでしたでしょうか。

スミソナイトのやさしい色合いと原石のユニークなフォルムはいつまでも眺めていたくなるような魅力がある気がします。

機会があれば、ぜひご覧になって頂きたい宝石です♪

リカラット編集部 監修