6月の誕生石ムーンストーン|神秘的な魅力のヒミツとは

柔らかい月の光を思わせる「ムーンストーン」。

とても神秘的なネーミングの宝石ですよね。

6月の誕生石としても知られているムーンストーンは、いったいどのような宝石なのでしょうか。

ムーンストーンとは?


ムーンストーンの和名は「月長石」。長石の仲間です。

地殻の6割が長石類だそうで、とても多様性のある石なのです。

鉱物としての特徴を次の通りにまとめてみました。

英名Moonstone
和名月長石
結晶系単斜晶系
化学組成KAlSi3O8(カリウム・アルミニウム珪酸塩鉱物)
モース硬度6.0~6.5
比重2.58
屈折率1.52~1.53
複屈折0.05~0.008
光沢ガラス光沢

一般的にムーンストーンと呼ばれている宝石は、長石の中の正長石(オーソクレーズ)の変種だそうです。

オーソクレーズとアルバイトという成分が交互に薄い層になり、光が散乱して「アデュラレッセンス」という、青色に光る化学現象が起こるそうですよ。

ムーンストーンのあの青い閃光には、難しい名前がついているんですね。

シラー(シーン)効果とも呼ばれていますね。

ムーンストーンの原石の形

ムーンストーンの産地はいくつかありますが、その中で有名なのはスリランカでしょう。

私、スリランカに10年ほど住んでいたんですよ。

スリランカは宝石の国です。井戸のある家が多いのですが、井戸掘りの時に宝石が出てきた、などという話をよく聞きました。

ムーンストーンはスリランカでは特に珍しい石ではなく、とにかくザクザク出てくる、という感じでしたよ。

でもブルームーンストーンと呼ばれる、ブルーに光る上質なムーンストーンは、南西部のミーティヤゴダにある鉱山でしか採れないそうで。

普通のムーンストーンと、ブルームーンストーンは、原石の時から光が違います。

ブルームーンストーンの原石には、青い光が見えるのです。

それはそれは神秘的で、美しいですよ。

名前の意味

ムーンストーンの名前のもつ意味は何でしょうか。

インドで発達したヒンドゥー教の神話では、月の光が固まってムーンストーンができた、といわれているそうです。

ローマやギリシャでは、月の神様ルナと関連しているといわれています。

他の多くの文化でも、ムーンストーンは月に由来した名前で呼ばれているのです。

太陽のようにギラギラした光ではなく、月のように柔らかくて内側から静かに発光している感じがそうイメージさせたのかもしれませんね。

ところでスリランカでは、仏教寺院の入口に敷かれている半円形の石も「ムーンストーン」と呼ぶんですよ。

半月の形をしていて、動物や植物のレリーフがある石です。一説によれば輪廻転生があらわされているとか。

スリランカには2種類のムーンストーンがあるなんて、ちょっと面白いですよね。

ムーンストーンの石言葉


宝石にはそれぞれ「石言葉」というものがあります。

ムーンストーンの石言葉は「健康」「長寿」「富」などがあります。全部嬉しい言葉ですよね!

スリランカでは、宝石にはそれぞれパワーがあるといわれています。

インドやスリランカには9種類の石で作った「ナヴァラトナ」というお守りがあるのですが、それにはムーンストーンも使われています。

9つの石は天体を表していて、石の種類も配置も決まっているのです。

「月」の位置には、真珠かムーンストーンを置き、幸福や安らぎを与えるとされているそうです。

ムーンストーンは、お守りとしても力のある石とされているんですね。

ムーンストーンは6月の誕生石


ムーンストーンは6月の誕生石です。

実は私も6月生まれなんですよ。ムーンストーンはスリランカで手に入れやすかったこともあり、いくつも持っています。

白い普通のムーンストーンは、宝石店に行った時におまけで貰ったりもしていましたね。

私のムーンストーンコレクションのなかで一番素敵なのは、コロンとまるいカットのもので、十字の光が出るものです。

直径15㎜、高さが10㎜。薄いアップルグリーンで、半透明です。

光を当てると大きなクロスが浮かび上がって、見とれてしまいますよ。

光源を動かすと光のクロスも動きます

スリランカでは、クロスの光が浮かび上がるムーンストーンはクリスチャンの方々が好んで購入されるのだそうです。

私はクリスチャンではありませんが、あまりに美しいので買ってしまいました。

6月の誕生石は他に、真珠とアレキサンドライトもあります。どれも魅力的!

誕生石は、実は国や文化によっても変わります

スリランカでは、6月の誕生石にキャッツアイを入れている宝石店も多かったですよ。

ムーンストーンの色について


ムーンストーンには、様々な色があります。

岩石の中に含まれる成分によって、色が変わるのだそうです。

透明なもの、白っぽいものはよく見かけますね。ブルームーンストーンも、とても有名です。

他にもオレンジ、ブラック、グリーン、などもあるんですよ。順番にご紹介しますね。

オレンジムーンストーン

思わず食べちゃいたくなるような、オレンジ色のムーンストーンです。

色が濃くなると透明度は無くなっていきますが、内側から発光するような柔らかい光を見ることができます。

とても元気になれそうな、明るいビタミンカラーですよね。

ブラックムーンストーン

黒く発色したムーンストーンもあります。黒の色調は様々で、薄いグレーのものもあります。

スリランカでは黒い石はあまり好まれませんが、観光客には喜ばれるのだそうです。

ブラックムーンストーンに限らず、ムーンストーンには、キャッツアイのように一筋の光が出るもの、星彩効果と呼ばれる4条や6条などの光が出るものもあるんですよ。上の画像のブラックムーンストーンは6条の光が見えますね。

グリーンムーンストーン

グリーンの色がでているムーンストーンもありますよ。

透明度が高いものから殆ど無いものまで、さまざまな色相があります。

1997年に南インドの鉱山から「パロットグリーン」と呼ばれる明るい緑色のムーンストーンが発見されたといわれています。

「パロット」って「オウム」のことですよね。

インドやスリランカでは、明るい緑色のオウムが木に沢山とまっていて、うるさいほど鳴き声をあげています。

あのオウムの色のムーンストーンだなんて、さぞかし鮮やかなんでしょうね。

しかも、その緑の中に、ムーンストーン独特の青色の光が浮かんでいるそうです。

どんなに綺麗でしょう。手に取ってじっくり見てみたいです!

ブルームーンストーン

私の中ではムーンストーンといえばブルームーンストーンという程、象徴的な存在です。

スリランカのミーティヤゴダで採れる最高級のブルームーンストーンは、透明度が高くて青い光がとても綺麗です。

ハスの葉に溜まっているコロンと丸い水滴が、太陽の光に当たってゆらゆらと揺れている感じです。ミルキーな青い光が、見る角度によって動くのです。

しかし現在ではスリランカ産のブルームーンストーンを市場で見つけるのは非常に難しいそう。量が減ってきてしまったのですね。

現在市場に出ているブルームーンストーンの殆どは、「ペリステライト」「ラブラドライト」や「アンデシンラブラドライト」という別の宝石だそうです。

3つとも、ムーンストーンと同じ長石の仲間。そっくりで、専門家でも見分けるのが難しいとか。

レインボームーンストーン

レインボームーンストーンと呼ばれるものもあります。虹色の光がとても綺麗ですね!

でも私は、スリランカで暖色系の光が入るムーンストーンを見たことありません。

それもそのはず、レインボームーンストーンも「ラブラドライト」や「アンデシンラブラドライト」という別の宝石なのだそう。

先ほどのブルームーンストーンの項でも紹介したとおり、ムーンストーンと同じ長石の仲間です。

ラブラドライトは地色がダークなものもあり、レインボームーンストーンとして流通するものはホワイトラブラドライトと呼ばれる種類の中にあるそうです。

ラブラドライトもブルーの光を放ったり、レインボーに輝いたりします。

カナダのラブラドル半島で発見されたのでその名前になったとか。

レインボームーンストーン、コレクションにぜひ欲しいなぁ~と思っています。

ムーンストーンの価値基準


ではどのようなムーンストーンが、価値が高いとされているのでしょうか。

無色透明か半透明で、カボションカットの中央にミルキーブルーの光が浮かぶものが良いとされています。

ムーンストーンには特有の「ムカデの足」のような内包物があり、それが青色閃光を妨げてしまうといわれています。

内包物のないものを選びましょう。

またサイズの大きいもののほうが価値が上がります。

スリランカの宝石店はどこでもムーンストーンが沢山置いてありました。

その中からどれを選ぼうかな、と迷っていると、店員さんから「なるべく透明なもので、青い光が真中に浮かんでいるものを選ぶといいよ」とアドバイスをもらったりしました。

ムーンストーンの表情は様々です。ブルーは出てなくても白い光が眩しいくらいに輝くものや、キャッツアイ効果などが出ているものもあります。

驚くほど透明なムーンストーンもあります。色も様々です。

価値の高さも大切ですが、自分好みのものを選ぶのも大切だと思いますよ。

ムーンストーンは、奥深いですね~。

最後に

6月の誕生石でもあるムーンストーンは、色や透明度などが様々で、バラエティに富んだ宝石だということがわかりましたね。

ムーンストーンのルースを手のひらに載せると、月の雫を手で受け止めているような感覚になりますよ。

ぜひ手に取ってみて、神秘的な月の力を感じて下さい!

リカラット編集部 監修