インペリアルトパーズ のピンク色は存在するの?

ピンクインペリアルトパーズ ルース

トパーズの最高峰として高い評価を得ているインペリアルトパーズ。

普通のトパーズとは何が違うのでしょうか。

またインペリアルトパーズといえば、黄金色やオレンジがかった黄色のイメージをもっている方が多いと思いますが、実はピンク色もあることはご存知でしょうか。

ピンク色のインペリアルトパーズには、どのような歴史があるのか。

こちらでは、インペリアルトパーズの基本知識ピンク色のインペリアルトパーズのアレコレについて、ご紹介したいと思います。

インペリアルトパーズとは

インペリアルトパーズ ルース
まずはインペリアルトパーズについて簡単におさらいしましょう。よくご存じという方は飛ばしてくださいね

トパーズには水酸基を含有する「OHタイプ」フッ素を含有する「Fタイプ」の2種類があることはご存知でしょうか。

OHタイプのトパーズの方がFタイプに比べて少しだけ比重が低く、屈折率が高いといわれています。

この水酸基を含むOHタイプのトパーズがインペリアルトパーズです。

一般的にインペリアルトパーズといえば黄金色やオレンジがかった黄色などが有名ですが、実は色による区別はないそうです。

そのためOHタイプと判別されたものは全てインペリアルトパーズになるそうです。

ちなみに、鑑別書には以下のように書かれます。

鉱物名:天然トパーズ
宝石名:トパーズ ※
別名「インペリアルトパーズ」と呼ばれます。

※宝石名は、「ピンクトパーズ」や「イエロートパーズ」などと色名がついて記載される場合もあります。

実はインペリアルトパーズというのは正式な宝石名ではないため、別名や通称名という形で「インペリアルトパーズ」であることが明記されるそうです。

鉱物としての基本情報

結晶系斜方晶系
分類アルミニウムの珪酸塩鉱物
化学組成Al2OH2SiO4(FタイプはAl2F2SiO4
硬度8
比重3.50-3.54(Fタイプは3.53-3.57)
屈折率1.63-1.64(Fタイプは1.609-1.617)
光沢ガラス状

名前の意味

インペリアル(Imperial)とは英語で「皇帝」「帝国」などといった意味をもつ言葉です。

由来は諸説あり、ロシアの皇帝に捧げられたことから、皇帝の意味をもつ「インペリアル」と呼ばれるようになったとか、シトリンなどと紛れやすかった時代に区別するために「最高の」という意味で「インペリアル」と付けられたなどと伝わります。

インペリアルトパーズの色は、主に黄色、黄褐色、シェリーカラー(オレンジと黄色が混ざったような色)、オレンジ、ピンク、レッドなどと豊富です。カラーレスのものもあるといいます。

この中で最も希少なのはレッドだといわれています。

市場に流通することはほとんどなく、もし見つかった場合は大変高額で取引されるそうです。

コーティング処理が施されたレッドトパーズは多く出回っているようですが、価値は非常に低くなります。

▶インペリアルトパーズについてもっと詳しく知りたい方はコチラの記事も参考に☆

ピンクインペリアルトパーズとは

ピンクインペリアルトパーズ ルース

それでは本題に移りましょう。

OHタイプのトパーズの中でピンク色を呈するものがピンクインペリアルトパーズです。

実はピンクトパーズにはOHタイプとFタイプの両方が存在するといいます。

前項でも述べた通り、鑑別書での違いは「別名」が入るか否かですが、価値は大きく異なります

また、天然のままで美しいピンク色を呈するものは少ないとされ、一般的に加熱処理が施されます

つまり、ピンクインペリアルトパーズの多くは黄色や褐色のインペリアルトパーズに加熱処理を施したものだそうです。

一般的に行われるものですので、これによって著しく価値が下がることはありませんが、無処理で美しいものは希少性の高さから価値高く扱われることは多いです。

トパーズは加熱処理が施されているかどうかの見分けが困難なことから、鑑別書には「通常、加熱処理がされています。と記載されます。

ちなみに、Fタイプのトパーズも一般的に処理を加えているものが多く、ピンクは加熱ブルーは照射、そしてミスティックトパーズはコーティング処理が施されているといいます。

ピンクインペリアルトパーズの産地

ブラジルのオウロ・プレト地区インペリアルトパーズの世界最大の産地といわれ、黄色~オレンジ~ピンキッシュパープルなどいろんな色のインペリアルトパーズが採掘されています。

最も特徴的なのは、クロム元素によって赤みがかったオレンジ色になるインペリアルトパーズで、このような色のものは今のところこの地域からしか採れないといわれているそうです。

また、ロシアのウラル山脈も歴史的な産地として知られ、この地からは赤色がかった濃いピンク色のインペリアルトパーズが採れることで有名です。

そして1972年には、パキスタンのカトラン渓谷でピンク色のインペリアルトパーズが発見されています。

ピンクインペリアルトパーズの歴史

ブラジルのミナス・ジェライス州にあるオウロ・プレト地区の鉱山では、1735年頃インペリアルトパーズが発見されたといわれ、前述したとおり、いろんな色のものが産出されています。

1750年頃、パリの宝石商によってオウロ・プレト産の黄色や褐色のトパーズを加熱するとピンク色に変わることが発見されたと伝えられています。

その後、18~19世紀にかけてロシアのウラル山脈から赤色がかった濃いピンク色のトパーズが採掘され評判になりました

当時ロシアでは、トパーズはダイヤモンドなどとともに、皇帝のみが所有できる高貴な宝石とされていました。

このことから、前述したロシア皇帝に敬意を表して、皇帝という意味をもつ「インペリアル」と呼ばれるようになったという説が生まれたようですね。

そして1972年パキスタン北西部カトラン渓谷鮮やかなピンク色のインペリアルトパーズが発見されました。

ブラジルのオウロ・プレト産と同様に微量なクロム元素によって発色したものと考えられています。

ピンクインペリアルトパーズの価値基準

ピンクインペリアルトパーズ ルース
ピンクインペリアルトパーズは、色が濃いものほど評価が高くなります。

さらに透明感が高くカットバランスに優れたもの、カラットも大きいほど価値が上がります。

またインペリアルトパーズの中でレッドが希少性から最も高く扱われることから、赤色に近いほど価値が上昇する傾向にあるといいます。

ちなみに、インペリアルトパーズの色の価値は、上から順番に以下のようなイメージになります。

  1. レッド
  2. レディッシュ・ピンク
  3. ピンク
  4. シェリーカラー
  5. その他の色

ピンクインペリアルトパーズのお手入れ方法

ピンクインペリアルトパーズ ルース

トパーズはモース硬度が8と硬い宝石ですが、靭性が強くないので衝撃を加えると割れる恐れがあるといいます。

リングなどで着用する際、重いものを運んだりスポーツや家事などをするときには必ず外すようにしましょう。

また、極度な高温や温度変化によって割れが生じることもあります。

退色性はないといわれていますが、念のため直射日光が当たらない場所で保管した方が良いかもしれません。

日常のお手入れは、柔らかい布でサッとふき取るだけで十分です。

汚れが目立ったら中性洗剤を薄めたぬるま湯の中に入れ、優しく洗います。泡をきれいに洗い流したあとは、柔らかい布でしっかりと乾燥させましょう。

超音波洗浄やスチームクリーナーなどは使用できません。

最後に

ピンクインペリアルトパーズ ルース

いかがでしたでしょうか。

シェリーカラーのインペリアルトパーズも素敵ですが、ピンクインペリアルトパーズもまた優しい色合いが素敵ですよね。

ジュエリーにも向いている宝石ですので、大切に扱えば長く楽しませてくれる宝石ではないかと思いますよ★

リカラット編集部 監修