米津玄師の歌詞に出てくる宝石を宝石屋が徹底解説!

宝石 ルース

子供から大人まで幅広い年代に支持されている米津玄師さん。ドラマなどの主題歌やCMに使われている曲も多いため耳慣れた曲も多いのではないかと思います。

そんな米津玄師さんの曲の中には宝石名が入っているものがいくつかあるのですが、ご存知でしたでしょうか?

2019年の初めに行われたコンサートツアーのタイトルも「脊椎がオパールになる頃」だったり、何か宝石に対する思入れがある方なのかもしれませんね。

しかも米津さんがチョイスされる宝石は、ちょっとマニアックなものも入っていたりして、なかなか面白いものを感じます。

そこで今回はそんな米津玄師さんの曲名や歌詞に出てくる宝石について、宝石屋が徹底解説しちゃおうと思います!

宝石の名前が出てくる米津玄師さんの曲

米津玄師 official site「REISSUE RECORDS」より
© copyright Kenshi Yonezu/REISSUE RECORDS inc. All Right Reserved.

 

2019年11月現在で発表されている、宝石名の入っている米津玄師さんの曲は

●「フローライト」(フローライト)
●「首なし閑古鳥」(赤メノウ)
●「vivi」(琥珀)
●「LOSER」(黄金色のアイオライト)

の4つかと思います。(他にもあったら申し訳ありません!)

冒頭でも少し触れましたが、米津玄師さんがチョイスするものは王道からはちょっと外れた、少しマニアックな宝石が多い印象です。

説明しがいのある宝石ばかりですね♪

では早速順番に解説していきましょう!

フローライト (曲名:「フローライト」)

出典元:米津玄師 official site「REISSUE RECORDS」
3rd Album 「Bremen」

 

「フローライト」は、宝石フローライトを通じて再び巡り合えることを願う心を描いた曲で、米津さんの3rd Album 「Bremen」に収録されています。

宝石名が曲名にもなっている唯一のものですね。

そのためか、歌詞全体に渡り、宝石フローライトの特徴を織り交ぜているのかな?と思えるような部分がいくつかありました。

まずは、宝石フローライトについて簡単に説明しますね!

宝石フローライトとは?

フローライト ルース
宝石フローライトは、色のバリエーションが豊富で、かつ個性豊かな宝石です。

表面に傷がつきやすいかどうかを図るモース硬度が4と低く、ガラスよりも弱いとされます。

そういった意味ではジュエリーにはあまり向かない宝石なのかもしれません。

メキシコ、ナミビア共和国、カナダなどを始めとした多くの国で産出されるといわれています。

色だけでなく、種類も豊富で中には変色効果や蛍光性をもつものもあります

とにかく、コレクター心をくすぐる魅力を沢山もった宝石がフローライトです。
フローライト ルース

歌詞から読み解く宝石フローライト

フローライト ルース
フローライトのかけらを火にくべると、乾いた音を立てて光を放ちながらはじけ飛ぶといわれています。その様子はまるで蛍が飛び交うようだとか。

この現象から和名は蛍石と名付けられたといわれており、歌詞の中にあった“世界で一番輝いて見える”なんて一文につい深読みしてしまいたくなりました。

また“泣いてるように見えるような気になるのは”というフレーズは、悲しみの色をフローライトのもつ蛍光性変色効果にかけているのかな、とか、“壊そうと思えば瞬く間に壊せてしまうものを”というこのフレーズは、フローライトの非常に傷つきやすく、特定方向からの衝撃に弱いという性質を意識しているのかな、とか色々考えてしまいました。

深読みしすぎでしょうか(笑)

あくまでも個人的な観点からということで。。

※もっとフローライトのことを知りたい方はこちらの記事も参考に!

メノウ(アゲート) (曲名:「首なし閑古鳥」)

出典元:米津玄師 official site「REISSUE RECORDS」
1st アルバム 「diorama」

 

歌詞の中では正確には “赤い瑪瑙” として登場するメノウ。アゲートとも呼ばれます。

歌詞からは重いコンプレックスを抱えて生きる、主人公の葛藤のようなものが見え隠れする内容です。1st アルバム 「diorama」の中に収録されている曲です。

それではメノウ(アゲート)についても簡単に説明していきましょう!
メノウ アゲート ルース

宝石メノウ(アゲート)とは?

ピクチャーメノウ ルース
メノウは、漢字で瑪瑙と書きます。英名がアゲートです。

メノウ(アゲート)は、石英・クォーツの一種です。

微細な石英が集まって出来た鉱物で、縞模様や様々な色があることが大きな特徴の一つです。

また種類も豊富で、中には植物や絵画のように見える模様が入っているものもあり、バラエティ豊かな鉱物です。

ファイアーアゲート、モスアゲート、デンドリティックアゲートなどが人気もあり有名ですね。

世界各地から産出されるといわれ、日本でも産出されることがあるそうです。

歌詞から読み解く宝石メノウ(アゲート)

メノウ アゲート ルース
パワーストーンとしてのメノウ(アゲート)は “結びつきを強くする、まとまりを強くする” といわれていたりします。

歌詞にある “あなたによく似た心があるのさ” というフレーズに 人との結びつき を歌っているように感じ、これもメノウに通じる部分かなと思いました。

また、メノウは綺麗な結晶の姿ではなく、塊状や粒がつながるようになった状態で産出されるといいます。

“なんとも歪な形で生まれて”という歌詞にも、メノウの要素を感じますね

※もっとメノウのことを知りたい方はこちらの記事へ

琥珀 (曲名:「vivi」)

出典元:米津玄師 official site「REISSUE RECORDS」
1st アルバム 「diorama」

 

ピアノの不協和音が不気味な魅力を感じさせる曲「vivi」ですが、この曲は原子爆弾である「僕」と主人公である原子爆弾の犠牲になった少女「ビビ」とのストーリーである説や、東日本大震災の状況を歌詞にしたなど、さまざまな憶測が飛び交っている曲だそうです。

この曲の中で出てくる宝石は、“溶け出した琥珀の色”と表記されたコハク。

琥珀が選ばれたのは米津玄師さんの名前の “玄” の意味の一つ ”赤または黄を帯びた黒色” からきているのでは?という説まであるそうです。

また、この曲は1stアルバムの「diorama」に収録された曲で、このタイミングから米津玄師さんがデビュー前にニコニコ動画で活動していた ”ハチ” 名義を封印する区切りのための曲ではないかともいわれています。

色んな意味で米津さんにとって思い入れの深い曲の一つなのかもしれませんね。

では、宝石琥珀についてまずは説明していきましょう!

宝石琥珀とは?

琥珀 ルース
琥珀は植物の樹脂が長い年月をかけて化石となったもので、鉱物ではなく、有機物の宝石です。

有機物の宝石には他に真珠や珊瑚などがあり、植物や生物から生まれた宝石のことですね。

琥珀は、映画「ジュラシックパーク」に出てきたことから有名になった宝石で、中に虫や生物が含まれるものもあり、太古の神秘を感じられる宝石としても人気があります。

琥珀 ルース

黄色い琥珀が一般的ですが、赤や青、緑色のものもあるといわれています。

ただ、黄色い琥珀に比べ数が極端に少なく、その多くは加熱・加圧処理や着色処理が行われているそうです。
しかしどれも魅力あふれる宝石ばかりですよ。

※レッドアンバーについてはこちらの記事を参考に☆

曲に見られる宝石琥珀

琥珀 ルース
正直この曲については、詞の中身と宝石琥珀が関連しそうなところは見つけられませんでした。

そこでこれはあくまでも個人的な印象なのですが、何となくこの曲には、前述したような仮説や憶測が多いことを考えても、曲と宝石との単純な関連ではなく、当時の米津玄師さん自身がおかれていた状況やご自身琥珀の色や宝石としては珍しい成り立ちなどを重ねて書かれたものなのかな、、、と思いました!

こじつけかもしれませんが・・

※もっと琥珀のことを知りたい方はこちらの記事へ

アイオライト (曲名:「LOSER」)

出典元:米津玄師 official site「REISSUE RECORDS」
5thシングル 「LOSER / ナンバーナイン」

 

”黄金の色したアイオライト” と歌詞内で登場するアイオライトは、一般的には青~青紫色の宝石です。

カラーレスのものなど変種も幾つかありますが、ブルー系以外のものが採れることは珍しいとされています。

特に黄金色のアイオライトはとても珍しくめったに産出されないといわれています。

それが先日ある業者の方が手に入れたということでTwitterで話題となっていました。それが下記です。
(ジェムエイコーさんの許可を頂いて掲載しています)

まさに黄金色のアイオライト、素敵ですよね!

宝石アイオライトとは?

アイオライト ルース
ケイ酸塩鉱物の一種であるアイオライト。

モース硬度は7~7.5ありますが、特定方向からの衝撃に弱い劈開(へきかい)と呼ばれる性質をもつため、取り扱いには注意が必要です。

見る角度によって色が変化する多色性が強いため、色んな角度から見て楽しめる宝石です。

主な産地は、インド、ミャンマー、スリランカ など。

ギリシャ語ですみれ色という意味の「ion」と「lithos(石)」に由来して名付けられたといわれ、和名も「菫青石(きんせいせき)」。

すみれ色をしたものが一般的な宝石です。
アイオライト ルース

歌詞から読み解く宝石アイオライト

アイオライト ルース
前後の歌詞から ”いつかは出会えるはずの 黄金の色したアイオライトを きっと掴んで離すな” とあるのですが、前述したとおり黄金色のアイオライトは存在はするもののかなりの希少石。

会える確率も低いハズです。

そんな希少石を僅かな夢や希望になぞらえていたりするのかな、と感じました。

この曲のミュージックビデオでは米津玄師さんが初めて踊りを披露しており、歌って踊れるマルチな才能を垣間見せてくれた曲として有名で、歌詞の中には “踊る阿呆に見る阿呆” なんてフレーズもあります。

もしかしたらアイオライトの特徴である、多色性 や パワーストーン業界でよくいわれている“物事の二面性を気付かせ、真実を見定める力を導く” ということから、そんな意味合いも込めてチョイスしたのかも?しれませんよね!

※もっとアイオライトのことを知りたい方はこちらの記事へ

最後に

宝石

今回は、絶大な人気を誇る米津玄師さんの楽曲の中から、宝石を取り入れた曲とその宝石の特徴について紐付けてみました。

どの歌詞もとても深くて、ファンの間でもさまざまな憶測などが飛び交っているようですね。

私も色々深読みしてしまいましたが、それぞれの宝石の特徴との結びつきを探すのはとても興味深く楽しかったです。

この機会に是非是非、宝石にも興味をもっていただけたら嬉しいです♪

リカラット編集部 監修